昔のくらし「あそびの変化」ご質問への回答
ご質問内容
「昭和30年代に一時流行したベーゴマというあそびですが、これはいつ頃から始まったのですか」
回答
ばい貝の貝殻で作ったコマのはじまりははっきりしませんが、正徳2年(1712)に成立した『和漢三才図会』には、貝殻の頭部を平らにしたり、尻部を尖らせるなどの工夫をして、賭け事としてコマ遊びをしていることが書かれています。また、文政13年(1830)発刊の『嬉遊笑覧』では、貝殻に鉛を溶かし入れて、先端を重くすることで重心を低く安定させる工夫をしていたと述べています。
明治40年頃に鋳物製のベーゴマが誕生し、大正時代に全国に広まりました。元の貝の形をとどめたものが作られていましたが、昭和に入ると当たった時に飛ばされないよう角を削って尖らせるなどの工夫がされ、それを追いかけるように八角形の製品が作られていったようです。