イベント・講座
日曜歴史館「立原杏所 画境の夢-唐絵と関東南画-」
皆さんは江戸時代後期の南画家で水戸出身の立原杏所(1785~1840)という人をご存知でしょうか?水戸藩主7代治紀、8代斉脩、9代斉昭の3人に側近として仕えた水戸藩士でもありました。藩士としての勤めを第一とした実直な人でした。父は儒学者で彰考館総裁を勤めた立原翠軒です。徂徠学者でもあった翠軒は、唐様の書を学んだ能書家であり、漢詩(賛)や碑の撰文なども多くものにしています。谷文晁など江戸の文人たちとも、早くから交流していました。このことが杏所の「自娯」として書画をなすことや「教養」として儒学や蘭学を学ぶことに大きな影響を与えたとされています。谷文晁門下の四哲の一人とされる立原杏所ですが、江戸時代後期の南画家の中では特異な立ち位置を持っていたと考えられます。本講座では、唐画すなわち明清両朝期の絵画を広く学び、画様の融合による「多様性」が指摘される関東南画の中での、立原杏所の「個性」を探ります。武士であっても「公私」の別を持ち、自らが共感する「学芸」に私の時間を没入させつ翠軒・杏所父子の姿を通じて、水戸学なるものに収斂しない水戸藩文化の「別の一面」を紹介します。また「書の東湖と画の杏所は十に九は贋物(にせもの)だ」といわれる杏所の画の実相にも触れたいと思います。
立原杏所 牡丹図 立原翠軒賛 当館蔵
日時/令和7年1月12日(日) 14:00~15:30
担当/当館 藤 和博
場所/当館講堂
定員/150名(事前申込制・先着順)
対象/高校生以上
応募方法/以下の方法でお申し込みください。 ※9月1日(日)より申込受付開始
・ホームページの申込フォーム
・往復ハガキ
・来館
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