一橋徳川家記念室
過去の一橋徳川家記念室展示(令和5年度)
文書」には、文字だけでなく形式、大きさ、色などで様々な情報を伝える場合があります。本展示では、一橋徳川家伝来の文書に加え、徳川家康の母於大の実家の流れをくむ結城水野家に伝わる文書を展示します。両者を比較しながら、「読む」だけでなく「みる」ことからわかる「文書」の多様性をお楽しみください。
令和5年7月25日㈫ ~9月10日㈰
一橋徳川家は将軍の身内として江戸城内に邸(やしき)を構えたことから、狩野派やその系譜に連なる絵師の優品が伝来しました。また室町期の作品や中国より伝来したと考えられるものもあり、今回の展示では多彩な掛軸や巻物から選りすぐりの作品を紹介します。掛軸と巻物は形状こそ違いますが、しばし見つめて目の前の小宇宙にちょっぴり浸ってみてはいかがでしょうか。
令和5年10月11日㈬~11月26日㈰
英一蝶 風俗画絵鑑より「見立四睡図」 国重文(当館蔵)
英一蝶 風俗画絵鑑より「乗鶴飛騨匠図(じょうかくひだのたくみず)」国重文(当館蔵)
第8代将軍徳川吉宗の4男宗尹に始まる一橋徳川家は、御三卿の一つとして武家の生活を示す貴重な品々を現代に伝えてきました。
一橋徳川家に伝来したものに、多数の金工品があります。この中には、江戸時代以前に作られたものも見られますが、同家が成立した経緯から、江戸時代中期以降のものが大半を占めています。またその内容も茶道具など、武家としての生活に欠くことのできないものをはじめとして、簪や化粧道具など多岐にわたります。
これらの品々には、一橋徳川家歴代の求めに応じ、細やかな細工が施されています。これらは制作した職人たちが、自ら持つ匠としての力の限りを尽くしたものであり、当時の金工技術の水準を示した貴重な資料といえます。
一橋徳川家が伝えた金工品の数々は、御三卿としての格式の高さを示すと同時に、武家の好みを反映したものです。今回の展示により、武家の文化とともに匠の技のすばらしさにふれていただけましたら幸いです。
令和6年1月27日㈯~3月17日㈰
銀製手提籠形冠棚香炉 国重文(当館蔵)
黄唐金若松葵紋入柄杓立・蓋置・水飜 国重文(当館蔵)
村紫銅花入 国重文(当館蔵)